ドローイングの正しいやり方と効果|腹横筋を鍛えてウエストを内側から引き締める方法をトレーナーが解説
2026.06.05





ドローイング(ドローイン)とは?鍛えられる部位と特徴
● 腹式呼吸でインナーマッスルを鍛える「内側からのコア強化」
ドローイング(ドローインとも呼ばれ意味は同じ)とは、腹式呼吸を使いながらお腹を意識的に凹ませることでお腹まわりのインナーマッスルを鍛えるトレーニングです。
クランチや腹筋ローラーのように体を大きく動かすアウターマッスル狙いの種目とは異なり、呼吸と腹圧のコントロールによって深層の筋肉にアプローチする点が最大の特徴です。
道具不要・狭いスペースでできる・仰向け・座位・立位のどの姿勢でも実践可能という手軽さから、デスクワーク中・通勤中・就寝前など「すきまトレーニング」として日常に取り入れやすいのが大きな強みです。
● ドローイングで鍛えられる主な筋肉
① 腹横筋|ドローイングの主役・天然のコルセット筋
腹筋群の中で最も深層に位置し、背骨からお腹まわりを360度包み込むようについている筋肉です。腹横筋が収縮するとお腹が内側から締め付けられ、腹圧が上がって体幹が安定します。
内臓を支える役割も担っており、腹横筋が弱いと内臓が下垂してぽっこりお腹の原因になります。
ドローイングはこの腹横筋に最も直接的にアプローチできる種目です。
② 内腹斜筋・外腹斜筋|わき腹を引き締めるくびれの筋肉
腹横筋と連結して働く脇腹の筋肉です。
ドローイングで腹横筋が収縮する際、内腹斜筋・外腹斜筋も同時に刺激されてわき腹・ウエストの引き締めに効果があります。
くびれをつくりたい方にドローイングが有効な理由はここにあります。
③ 多裂筋|背骨を安定させる腰痛予防の要
背骨の両側を支える深層筋で、腹横筋と協調して体幹を安定させる役割を担います。
ドローイングで腹横筋が収縮すると多裂筋も同時に活性化されるため、腰痛の予防・改善に効果的な種目でもあります。
ドローイングで期待できる5つの効果
① ウエスト・お腹まわりの引き締め
腹横筋が鍛えられることでお腹が内側からコルセットで締め付けられるような状態になり、ウエストの見た目が引き締まる効果が期待できます。
体重は変わらなくても「お腹まわりのサイズが落ちた」と感じる方が多いのは、腹横筋による内側からの引き締め効果によるものです。
ただしドローイング単体では体脂肪を燃焼させる効果は限定的であり、食事管理・有酸素運動との組み合わせが体型変化を加速させます。
② 姿勢改善・猫背・ぽっこりお腹の予防
腹横筋が弱くなると腹圧が下がり、体幹が不安定になって猫背・反り腰になりやすくなります。
ドローイングで腹横筋を鍛えることで体幹が内側から安定し、自然と背筋が伸びた姿勢を保ちやすくなります。
また内臓を支える力が高まるため、内臓下垂によるぽっこりお腹の改善にもつながります。
③ 腰痛の予防・改善
腰痛の原因のひとつが体幹深層筋(腹横筋・多裂筋)の筋力低下による腰椎の不安定性です。
ドローイングで腹横筋・多裂筋を強化することで腰椎が安定し、慢性的な腰痛の予防・軽減効果が期待できます。
激しい運動をせずに腰まわりをケアできるため、腰に不安がある方や運動初心者に特に向いている種目です。
④ 他の筋トレの効果を高める「土台強化」
スクワット・デッドリフト・ベンチプレスなど主要な筋トレ種目では体幹の安定性が重要です。
ドローイングで腹横筋を鍛えておくことで体幹の「土台」が強くなり、他の種目でのフォーム安定・パフォーマンス向上・ケガ予防につながります。
筋トレ前のウォームアップとしてドローイングを取り入れることで、その日のトレーニング全体の質が上がります。
⑤ 基礎代謝アップ・痩せやすい体質づくり
腹横筋はインナーマッスルの中でも比較的大きな筋肉群のひとつです。
継続的なドローイングで腹横筋の筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、何もしていない状態でも消費カロリーが増えて痩せやすい体質に近づきます。
ただし効果を実感するには最低4〜8週間の継続が必要で、週1〜2回では変化を感じにくいことも正直にお伝えしておきます。
ドローイングの正しいやり方4パターン
① 仰向けドローイング|最も腹横筋に効かせやすい基本姿勢
重力の影響が少なく腰が自然にニュートラルポジションに収まるため、腹横筋への意識を最も向けやすい姿勢です。
初めてドローイングを始める方はまずこの姿勢で感覚をつかみましょう。
・STEP1 仰向けに寝て膝を立て、両手をお腹の上に軽く乗せる
・STEP2 鼻からゆっくり息を吸い、お腹を膨らませる(腹式呼吸)
・STEP3 口からゆっくり息を吐きながらおへそを背骨に近づけるようにお腹を凹ませる
・STEP4 お腹を凹ませた状態で10〜30秒キープ。この間も浅い呼吸は続ける
・STEP5 息を吸いながらゆっくりお腹を元に戻す
・回数 10回 × 3セット(慣れたらキープ時間を延ばす)
🔑 最重要ポイント:「お腹を凹ませながらも呼吸を止めない」こと。呼吸を止めると腹横筋ではなく腹直筋が働いてしまいます。
② 四つ這いドローイング|重力に逆らって腹横筋に高い負荷をかける
仰向けに比べてお腹が重力で下がりやすいため、腹横筋を使ってお腹を引き上げる力がより強く求められる負荷の高いバリエーションです。
仰向けで感覚をつかめたら次はこの姿勢で行いましょう。
・手と膝を床につけ、手は肩の真下・膝は股関節の真下に位置させる四つ這いになる
・背中をフラット(猫背にも反り腰にもならない)に保った状態で鼻から息を吸う
・口から息を吐きながらおへそを天井方向に引き上げるようにお腹を凹ませる
・10〜30秒キープしながら浅く呼吸を続ける
・回数 10回 × 3セット
③ 座位ドローイング|デスクワーク中・電車の中でもできる
椅子に座ったままできるため、仕事中・休憩中・電車の中など生活の隙間で習慣化しやすい実用的なバリエーションです。継続のしやすさという意味では最もおすすめです。
・椅子に背筋を伸ばして座り、両手を膝の上か太ももに置く
・鼻から息を吸ってお腹を膨らませる
・口から息を吐きながらおへそを背骨に近づけるようにお腹を凹ませる
・10〜30秒キープしながら呼吸を続ける
・回数 気づいたときに5〜10回を繰り返す(すきま時間に積み上げる)
④ 立位ドローイング|日常動作の中に組み込む最上級バリエーション
立った状態でドローイングができるようになると、歩行中・家事中など日常のあらゆる動作で常に腹横筋を意識した状態を維持できるようになります。
これが「ドローイングの最終目標」で、無意識にお腹が凹んだ姿勢が習慣化された状態です。
・肩幅程度に足を開いて直立し、背筋を伸ばした状態で立つ
・鼻から息を吸い、口から吐きながらおへそを背骨に引きつけるようにお腹を凹ませる
・腹横筋でお腹を凹ませた状態を保ちながら、呼吸は浅く続ける
・この状態で立ったまま日常動作を行う練習をする
「効いている感じがしない」を解決するNGフォームと正しい意識
NG① 息を止めてお腹を凹ませている
最も多いNGパターンです。息を止めてお腹を凹ませると腹直筋が収縮するだけで腹横筋には効きません。「お腹を凹ませながら浅く呼吸を続ける」ことがドローイングの絶対条件です。
NG② お腹の表面だけを引っ込めている
「見た目だけお腹を引っ込める」のではなく、「おへそを背骨に向かって深く引き込む」という内側への3次元的なイメージを持つことが腹横筋に効かせるための意識の違いです。
NG③ 腰を反らせて行っている
腰が反った状態でドローイングをすると腰椎に負担がかかり腰痛悪化のリスクがあります。背骨をニュートラル(自然なS字カーブ)に保った状態で行うことが最重要です。仰向けの場合は腰が床から大きく浮かない高さを維持しましょう。
ドローイングの効果を最大化する「継続のコツと組み合わせ」
毎日続けるための「生活への組み込み方」
ドローイングは毎日継続することで効果が積み上がります。
特別な時間を取らなくても既存の習慣に組み込めます。
・起床直後(仰向けのまま) 仰向けドローイング10回でその日の体幹スイッチON
・デスクワーク中(座位) 1時間に1回5〜10回の座位ドローイングを習慣化
・筋トレ前(四つ這い) ウォームアップとして10回行い体幹を活性化してから本番へ
・就寝前(仰向け) 深呼吸とセットで10回行い副交感神経を整えながら体幹ケア
ドローイングと組み合わせると効果が倍増する種目
ドローイング単体では体脂肪は落ちません。
以下の種目と組み合わせることでドローイングで鍛えた腹横筋の「内側からの引き締め」が最大限に発揮されます。
・プランク(腹横筋・体幹全体)——ドローイングで意識した腹横筋をプランクで動的に強化
・レッグレイズ・リバースクランチ(腹直筋下部)——下っ腹の筋肉を同時にアプローチして相乗効果
・ウォーキング・有酸素運動——体脂肪を落として筋肉のラインを見えやすくする必須の組み合わせ
よくある質問
まとめ
ドローイングは腹横筋・内外腹斜筋・多裂筋を鍛えてウエスト引き締め・姿勢改善・腰痛予防・体幹強化の効果が期待できる種目です。道具不要・仰向け・座位・立位どこでもできる手軽さが最大の強みです。
「効いている感じがしない」の最大の原因は「息を止めてお腹を凹ませていること」です。
お腹を凹ませながら浅い呼吸を続ける——この1点を意識するだけで腹横筋への刺激が大幅に変わります。
ドローイング単体では体脂肪は落ちません。プランク・レッグレイズ・有酸素運動・食事管理と組み合わせてこそ、見た目の変化として結果に現れます。
まず仰向けドローイングから始め、慣れたら四つ這い→座位→立位とステップアップしていきましょう。
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